ナットカシメとは、クリンチングナットをプレスして板金にカシメる加工方法です。板金にあらかじめした穴を開け、その穴にクリンチングナットを圧入する要領でカシメます。クリンチングナットだけでなく、様々なスペーサー(クリンチングスペーサーやクリンチングスタッド等)を板金にカシメることが可能。板金にスペーサーを取り付けることで、一定の間隔を空けつつ各部品を固定できるようになります。
ナットカシメはプレスカシメの一種です。下穴よりも、わずかに大きいクリンチングナット(またはスペーサー等)を圧力で押し込みます。圧入されたクリンチングナットは元の大きさに戻ろうとするため、穴の大きさと反発し合って固定される仕組み。板金にクリンチングナットを無理矢理押し込む方法なので、その圧力に耐えられる高強度な板金を使用する必要があります。
ナットカシメは溶接と違い、作業者の技術によって仕上がりが大きく左右されることはありません。溶接に適さない素材のクリンチングナットも締結できます。
また、クリンチングナットだけでなく、用途に合わせて様々なスペーサー(クリンチングスペーサーやクリンチングスタッド等)を取り付けることが可能です。スペーサーを取り付けて、部品同士の間隔を確保できるようになると、商品設計の幅が大きく広がります。
クリンチングナットを板金に圧入する分、製品の重さが増してしまうデメリットがあります。また、板金同士をカシメる加工方法と比べると、クリンチングナット分のコストがかかることも把握しておきましょう。
下穴よりもわずかに大きなクリンチングナットを圧入するため、素材によっては加工中に板金が割れてしまう可能性もあります。
パソコン、通信機、自動車、交通機器、航空宇宙、工作機械、産業ロボット、医療機器、建設関係、計測機器、アミューズメント等、様々な業界で使用されています。
取り扱い ナット カシメ機 |
・次世代型ハイブリッドカシメ機 FCP-50i |
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取り扱い ナット カシメ機 |
・カシメ加工機『カシメ機』:KSM-650 ・カシメ加工機『デスクカシメII』:LSK-640II ・カシメ加工機『デスクカシメS』:LSK-330II |
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取り扱い ナット カシメ機 |
・小型熱カシメプレス機 La-PiT:HPC-40150 (※ナット圧入にも対応している熱カシメ機) |
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現在カシメ加工に時間と手間がかかっているなら、作業工程を記録・プログラム管理できるカシメ機にシフトチェンジするのがおすすめです。数値・条件を都度設定する手間を省けるほか、省人化による人員コストの削減やデータに基づいた品質管理にもつながります。
カシメる素材の硬度やサイズ、カシメる目的などによって選ぶべきカシメ機は異なるもの。カシメたい製品に合ったカシメ機を見つけるには、販売しているカシメ機の「加圧力」が幅広いメーカーに相談するのがおすすめです。
次のページでは、「作業工程を記録・プログラム管理できるカシメ機」を取り扱っているメーカーを5社取り上げて紹介しています。ナットカシメに対応しているメーカーもあるので、是非チェックしてみてください。
業務効率化・コスト削減を実現する
おすすめの
カシメ機メーカー5選
カシメ機(ハンドピース・専用カシメ機を除く)を販売しているメーカー14社の中から、カシメ条件をプログラム管理できるカシメ機を取り扱っている5社を厳選。
各社の公式サイト、または一般公開されているカタログにスペックが掲載されていた製品を調査して、取り扱っているカシメ機の加圧力の幅が広い順に紹介しています(2021年10月7日時点の調査情報)。
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ノウハウ・提案力なら 吉川鐵工 |
加工精度で選ぶなら 仲精機 |
職人に相談するなら 弘機商会 |
ネジ立てを付けるなら ファブエース |
機械設計力で選ぶなら 千秋技研 |
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特徴 | カシメ技術に関する 特許を150件以上取得 してきた実績がある |
ラジアル方式で カシメのズレや歪みを 0.01mm未満に抑える |
精密カシメ盤製造歴 50年以上の職人が 在籍している |
クリンチングナットやスタッド、スペーサーをカシメられる | トヨタ自動車東日本 株式会社の技術開発賞 を受賞している |
取扱製品の 加圧力の幅 |
0.3kN~196.0kN | 0.5kN~100kN | 0.1kN~50kN | 0.5kN~50kN | 1.2kN~15kN |
試作対応 | 3拠点 (東京・愛知・大阪) |
要問合せ | 2拠点 (東京・タイ) |
要問合せ | 2拠点 (愛知・秋田) |
公式HP |
※取扱製品の加圧力の幅、スタンド型カシメ機(独立したタイプのカシメ機)とユニット型カシメ機(専用機に取り付けられるカシメ機)の種類、試作対応の拠点数については、各メーカーの公式サイト、または一般公開しているカタログにスペックが掲載されていた製品データをもとに算出しています(2021年10月7日時点の調査情報)。