リベッターとは、片側から簡単に部品をカシメられるハンドツールです。銃のような形をしており、DIYでも利用されています。
手動・空圧・電動のリベッターがありますが、使用回数が少ない場合はリーズナブルな手動リベッター、連続で大量の作業を行う場合は電動またはエアーリベッターがおすすめです。
使用するのは、円筒状のフランジと棒状のシャフトで構成されているブラインドリベット。鋼やステンレス・アルミ・銅などの素材があります。フランジの先端は丸くなっており、シャフトはフランジに突き刺さったようになっています。板にブラインドリベットを差し込んでリベッターを使用すると、引き抜かれるシャフトに引っ張られるようにしてフランジの先端が内側に引き込まれる仕組み。フランジに縦方向の圧力が加わることで、円筒状の軸が太くなり、母材に開けられた穴との隙間を埋め、板をカシメられます。
リベッターは片面からカシメられる便利な工具・機械。雨樋や窓枠の取り付け、シャッターの組み立てなど、反対側に回る・見るのが難しいシーンで役立ちます。また、ほかのカシメ方法と比べて締結力が弱いため、船のマストやランドセル、革財布、デニム等を装飾・固定する目的でも利用されています。
「カシメられる機械」という広い意味ではリベッターもカシメ機ですが、ここでは工場等で利用される据え置き型の機械を「カシメ機」として説明します。
リベッターとカシメ機の大きな違いは「カシメたときの締結力」「機械の規模」「作業効率」「販売価格」の4点です。布・革製品をカシメるならリベッターで充分ですが、高強度なカシメ、ブラインドリベットでは対応できない小さな部品(または大きな部品)のカシメ、大量のカシメにおいては工業用のカシメ機が適しています。
現在カシメ加工に時間と手間がかかっているなら、作業工程を記録・プログラム管理できるカシメ機がおすすめです。数値・条件を都度設定する手間を省けるほか、省人化による人員コストの削減やデータに基づいた品質管理にもつながります。
ちなみに、カシメる素材の硬度やサイズ、カシメる目的などによって選ぶべきカシメ機は変わってくるもの。カシメたい製品に合ったカシメ機を見つけるためにも、販売しているカシメ機の「加圧力」が幅広いメーカーに相談しましょう。
次のページでは、「作業工程を記録・プログラム管理できるカシメ機」を取り扱っているメーカーを5社取り上げて紹介しているので、是非チェックしてみてください。
カシメ作業の
効率化・コスト削減を実現する
おすすめのカシメ機メーカー5選
業務効率化・コスト削減を実現する
おすすめの
カシメ機メーカー5選
カシメ機(ハンドピース・専用カシメ機を除く)を販売しているメーカー14社の中から、カシメ条件をプログラム管理できるカシメ機を取り扱っている5社を厳選。
各社の公式サイト、または一般公開されているカタログにスペックが掲載されていた製品を調査して、取り扱っているカシメ機の加圧力の幅が広い順に紹介しています(2021年10月7日時点の調査情報)。
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ノウハウ・提案力なら 吉川鐵工 |
加工精度で選ぶなら 仲精機 |
職人に相談するなら 弘機商会 |
ネジ立てを付けるなら ファブエース |
機械設計力で選ぶなら 千秋技研 |
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特徴 | カシメ技術に関する 特許を150件以上取得 してきた実績がある |
ラジアル方式で カシメのズレや歪みを 0.01mm未満に抑える |
精密カシメ盤製造歴 50年以上の職人が 在籍している |
クリンチングナットやスタッド、スペーサーをカシメられる | トヨタ自動車東日本 株式会社の技術開発賞 を受賞している |
取扱製品の 加圧力の幅 |
0.3kN~196.0kN | 0.5kN~100kN | 0.1kN~50kN | 0.5kN~50kN | 1.2kN~15kN |
試作対応 | 3拠点 (東京・愛知・大阪) |
要問合せ | 2拠点 (東京・タイ) |
要問合せ | 2拠点 (愛知・秋田) |
公式HP |
※取扱製品の加圧力の幅、スタンド型カシメ機(独立したタイプのカシメ機)とユニット型カシメ機(専用機に取り付けられるカシメ機)の種類、試作対応の拠点数については、各メーカーの公式サイト、または一般公開しているカタログにスペックが掲載されていた製品データをもとに算出しています(2021年10月7日時点の調査情報)。