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カシメの違いは?

ネジ・ボルト固定と
カシメの違いは?

ネジ・ボルト固定とカシメは、どちらも金属加工における機械的接合方法です。具体的に何が違うのか、わかりやすく解説しています。

ネジ・ボルト固定とは

ネジ・ボルト固定とは、その名の通りネジ・ボルト等を使用して部品を組み立てる機械的接合方法です。基本的に一度接合した後でも分解できるのが特徴。代表的な固定方法は、ボルトとナットを組み合わせて締め付ける「ボルト・ナット固定」、ナットが使えない場合に雌ネジと切りボルトを使用する「ボルト固定」、バーリング加工を施した板金にタッピングネジをねじ込む「タッピングネジ固定」など。固定したい板金の厚さ、固定する目的、完成品の用途などによって選ぶべき方法は変わってきます。

ネジ・ボルト固定のメリット

ネジ・ボルト固定のメリットは、完成後の製品を分解できる点です。完成品が故障したり、内部のメンテナンスが必要になったりしても、ネジやナットならインパクトドライバーやインパクトレンチで簡単に外せます。ドライバーやレンチで外せない場合も、スパナなどの工具を使えば分解することができるでしょう。ネジやボルトを締めるだけなので、ネジ穴さえあれば異素材でも締結可能。母材とは別の部品を利用して締結するため、万が一母材が破断しても接合部で進展を防げます。

ネジ・ボルト固定の
デメリット

時間が経ったり、負荷がかかったりすると締結部が緩んでしまう可能性があります。また、ネジ・ボルトを固定できない薄い板金は、バーリング加工を施してタップを形成する手間がかかります。

カシメとは

カシメとは、溶接や接着剤・ネジ締めなどの方法を使わない機械的接合方法です。金属に一定以上の力を加えると、力を取り除いた後も元に戻らなくなる性質(塑性)を利用し、接合したい箇所に圧力を加えて複数部品をカシメます。

カシメの加工方法はひとつではありません。「圧力を利用して塑性変形させ、複数の部品を締結させる」という点は共通していますが、圧力を加える箇所、加圧のかけ方、加工温度などは加工方法によって変わってきます。代表的なカシメ加工方法は、ポンチを回転させながらリベットを加圧する「スピンカシメ」、プレス機・プレス工具等で潰してカシメる「プレスカシメ」、熱源を利用して熱変化させながら加圧する「熱カシメ」など。カシメる製品の用途・目的に合ったカシメ加工方法を選ぶことが大切です。

カシメのメリット

カシメのメリットは部材そのものを変形させられること。加圧した部材が元の形に戻ることはないため、接合部が緩んだり外れたりすることは基本的にありません。また、ネジ・ボルト固定と違って板金の厚みを問わずに接合できる利点があります。リベットを使用する際は基本的にリベットを加圧するため、母材に大きな負荷をかけることもありません

カシメのデメリット

カシメは部材そのものを変形させてカシメるため、加工後に分解する製品の加工には向きません。

ネジ・ボルト固定と
カシメはどちらがいいの?

どちらにも良し悪しがありますが、「外れにくい金属接合」を探している方にはカシメがおすすめです。圧力で金属そのものを変形させてカシメるため、温度変化や衝撃等の影響をほとんど受けません。また、ネジ・ボルト固定とカシメを組み合わせた加工方法もあります(例:ナットカシメ)。

金属接合作業の効率化・コスト削減を考えている方には、作業工程を記録・プログラム管理できるカシメ機がおすすめです。数値・条件を都度設定する手間を省けるほか、省人化による人員コストの削減データに基づいた品質管理にもつながります。

ちなみに、カシメる素材の硬度やサイズ、カシメる目的などによって選ぶべきカシメ機は変わってくるもの。カシメたい製品に合ったカシメ機を見つけるためにも、販売しているカシメ機の「加圧力」が幅広いメーカーに相談しましょう。

次のページでは、「作業工程を記録・プログラム管理できるカシメ機」を取り扱っているメーカーを5社取り上げて紹介しているので、是非チェックしてみてください。

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各社の公式サイト、または一般公開されているカタログにスペックが掲載されていた製品を調査して、取り扱っているカシメ機の加圧力の幅が広い順に紹介しています(2021年10月7日時点の調査情報)。

 

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千秋技研
特徴 カシメ技術に関する
特許を150件以上取得
してきた実績がある
ラジアル方式で
カシメのズレや歪みを
0.01mm未満に抑える
精密カシメ盤製造歴
50年以上の職人が
在籍している
クリンチングナットやスタッド、スペーサーをカシメられる トヨタ自動車東日本
株式会社の技術開発賞
を受賞している
取扱製品の
加圧力の幅
0.3kN~196.0kN 0.5kN~100kN 0.1kN~50kN 0.5kN~50kN 1.2kN~15kN
試作対応 3拠点
(東京・愛知・大阪)
要問合せ 2拠点
(東京・タイ)
要問合せ 2拠点
(愛知・秋田)
公式HP

※取扱製品の加圧力の幅、スタンド型カシメ機(独立したタイプのカシメ機)とユニット型カシメ機(専用機に取り付けられるカシメ機)の種類、試作対応の拠点数については、各メーカーの公式サイト、または一般公開しているカタログにスペックが掲載されていた製品データをもとに算出しています(2021年10月7日時点の調査情報)。

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