KASHIMEER カシメ機のすべてが分かる⽣産技術者のためのメディア » カシメ機のよくある質問 » カシメ機はどうやって動くの?

カシメ機はどうやって動くの?

カシメ機は、カシメたい部品を加圧して締結するものです。主に油圧・空圧・電動で動きます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、違いを把握したうえで目的・用途に合ったカシメ機を選びましょう。

油圧式カシメ機

パスカルの原理(密閉された液体の一部に加わった圧力が液体全体に等しく伝わる流体の力)を利用して、小さな力を大きな力に変換して動きます。油圧式カシメ機は、高負荷・高圧力で使用できるのが特徴です。

メリット

カスタマイズ性が高く、小型から超大型までバリエーションが豊富なので、能力や条件に合う製品を見つけやすいでしょう。また、空圧・電動よりも高圧力で使用できるため、パワフルなカシメ作業を実現します。高強度な素材のカシメ作業や大規模な製品のカシメ作業をするなら、油圧式カシメ機を選んだほうが良いでしょう。

デメリット

動かすのに「油」を使用するため、ベタつきやニオイが気になります。油漏れに引火して火災が起こる危険性もあるため、安全性に配慮して設計された製品を選ぶのがおすすめです。

空圧式カシメ機

パスカルの原理(密閉された液体の一部に加わった圧力が液体全体に等しく伝わる流体の力)を応用して、小さな力を大きな力に変換して動きます。空圧式カシメ機は、低負荷・低圧力で使用できるのが特徴です

メリット

低負荷・低圧力で使用できるため、油圧・電動に比べると安価な製品が比較的多い傾向。また、空圧式カシメ機は小型で軽量な製品が多いため、限られたスペースの工場、スピードが求められる作業現場で使いやすいでしょう。低推力で母材へ大きな負荷をかけずにカシメられるため、小さな製品のカシメ作業に適しています。

引火しやすい油圧・電動よりも火災の心配が少ないというメリットもあります。

デメリット

空圧式カシメ機は、油圧や電動に比べると低推力。大規模な製品のカシメ作業や高強度な素材のカシメ作業には不向きです。また、設置は簡単ですが、配管設備や圧縮空気の管理が必要になります。

電動式カシメ機

回転位置や回転数をプログラム制御できるサーボモーターを主軸として構成された駆動装置を使用。コントローラーからドライバーにパルス信号が送られ、ドライバーが電流でモーターを動かし、エンコーダ(回転検出器)がモーターの情報を検出してコントローラーへフィードバックする仕組みとなっているため、精度の高い制御が可能です。

メリット

作業プログラムを登録すれば、そのプログラム通りにマシンを制御しながらカシメ作業を進められます。プログラムごとにカシメ条件を管理できるため、少量多品種を扱う企業・工場におすすめ。カシメ結果を記録できるものもあり、凡例の細分化やトレーサビリティー管理にも役立ちます。また、油を使用しないため、静かで清潔感のある作業環境を保ちやすいでしょう。

デメリット

カシメ条件やカシメ結果を詳細に管理できる電動式カシメ機ですが、中には苦手意識をもつ方もいらっしゃるかもしれません。どんなに高性能でも扱えなければ意味がないため、シンプルでわかりやすいパネル・コントローラーを搭載している操作しやすい製品を選ぶのがおすすめです。

カシメ条件を登録管理!
おすすめカシメ機メーカー

現在カシメ加工に時間と手間がかかっているなら、作業工程を記録・プログラム管理できる電動式カシメ機にシフトチェンジするのがおすすめです。数値・条件を都度設定する手間を省けるほか、省人化による人員コストの削減データに基づいた品質管理にもつながります。

カシメる素材の硬度やサイズ、カシメる目的などによって選ぶべきカシメ機は異なるもの。カシメたい製品に合ったカシメ機を見つけるには、販売しているカシメ機の「加圧力」が幅広いメーカーに相談するのがおすすめです。

次のページでは、「作業工程を記録・プログラム管理できる電動式カシメ機」を取り扱っているメーカーを5社取り上げて紹介しているので、是非チェックしてみてください。

カシメ作業の
効率化・コスト削減を実現する
おすすめのカシメ機メーカー5選

【このページと関連性が高いページ】

業務効率化・コスト削減を実現する
おすすめの
カシメ機メーカー5選

カシメ機(ハンドピース・専用カシメ機を除く)を販売しているメーカー14社の中から、カシメ条件をプログラム管理できるカシメ機を取り扱っている5社を厳選。
各社の公式サイト、または一般公開されているカタログにスペックが掲載されていた製品を調査して、取り扱っているカシメ機の加圧力の幅が広い順に紹介しています(2021年10月7日時点の調査情報)。

 

▼右へスクロールできます

ノウハウ・提案力なら
吉川鐵工
加工精度で選ぶなら
仲精機
職人に相談するなら
弘機商会
ネジ立てを付けるなら
ファブエース
機械設計力で選ぶなら
千秋技研
特徴 カシメ技術に関する
特許を150件以上取得
してきた実績がある
ラジアル方式で
カシメのズレや歪みを
0.01mm未満に抑える
精密カシメ盤製造歴
50年以上の職人が
在籍している
クリンチングナットやスタッド、スペーサーをカシメられる トヨタ自動車東日本
株式会社の技術開発賞
を受賞している
取扱製品の
加圧力の幅
0.3kN~196.0kN 0.5kN~100kN 0.1kN~50kN 0.5kN~50kN 1.2kN~15kN
試作対応 3拠点
(東京・愛知・大阪)
要問合せ 2拠点
(東京・タイ)
要問合せ 2拠点
(愛知・秋田)
公式HP

※取扱製品の加圧力の幅、スタンド型カシメ機(独立したタイプのカシメ機)とユニット型カシメ機(専用機に取り付けられるカシメ機)の種類、試作対応の拠点数については、各メーカーの公式サイト、または一般公開しているカタログにスペックが掲載されていた製品データをもとに算出しています(2021年10月7日時点の調査情報)。

関連ページ

KASHIMEER カシメ機のすべてが分かる⽣産技術者のためのメディア

カシメ機のよくある質問
リベッティングマシンとは?
リベッターとカシメ機は何が違う?
ネジ・ボルト固定と
カシメの違いは?

おすすめの
カシメ機メーカー
5選を見る